海と大地を楽しむ、自分らしい暮らし
東京で働いていた頃からサーフィンを趣味にしていた森屋政則さん。いつしか海が近い場所で暮らしたいと考え始め、南伊豆や宮崎などサーフィンができるエリアへの移住を検討していた際に、奥様の出身地にも近い愛知県田原市と出会った。移住後は新たに農業を始め、追い求めてきた“自分らしい”理想の暮らしを体現している。
理想のライフスタイルを求めて
「サーフィンができる海があり、妻の実家も近かったこと、また妻の知り合いが田原市で農業研修をやっているという好条件が重なり、もともと農業にも興味があったので、田原市への移住を決めました」
東京で働いていたお父様も、65歳の定年退職を機にこの地に来て同居を開始。田原市が森屋家の新たな拠点としてスタートした。
最初はアパートを借り、その後、人とのご縁で憧れだった古民家での暮らしも叶った。現在の住まいは家族6人で暮らしており、家族の人数やライフスタイルに合わせて、住む家も変化していった。
「週の半分以上は、仕事終わりの夕暮れ時にサーフィンをすることが日課になっていました。移住してからは、暮らしの中で波を見られる環境となり、常に波の状況を確認しながらサーフィンをしていたので、趣味というよりは生活の一部になっていましたね」と森屋さん。
現在はお子さんが所属する野球チームのサポートを行っているため、少し海から遠ざかっているが、また時間ができたら、サーフィンがある生活に戻る予定だ。
移住後は自然栽培の農家として
移住後は3年ほど雇用就農し、農業をイチから学んだ。その後、独立就農を果たし、現在は無農薬無肥料で季節ごとにさまざまな露地野菜を育てている。
自宅の近所に自然栽培の野菜や果物をインターネットで販売している会社があり、森屋さんが作った野菜もここから全国のお客様に直接お届けしている。
「田原市自体、全国で有数の農業地帯のため、人工的に畑に水を供給する“畑地かんがい”が整っていて、水を自由に使えるところが魅力的ですね。初めて農業を行うには恵まれた環境だと思います」と森屋さん。
現在の農地は地域の方から借りており、出荷実績が増えるにつれ、貸していただける農地の面積も徐々に拡大していった。今後は露地野菜のほかに、果樹の栽培も視野に入れており、まだまだ農家として挑戦してきたいと考えている。
大人も子どもも、自然の中でのびのびと
田原市は太平洋ロングビーチやロコポイントをはじめ、サーフィンの大会が開催されている国内有数のサーフポイントがあり、海でのレジャーは有名だが、子育て世代には嬉しいアウトドアでの遊びも充実している。
「海以外だと、市内に大きな公園がいくつもあるので、子どもたちが思いっきり遊べる環境があっていいですね」
市内にはアスレチックがある公園やキャンプ場を併設した公園、また体験型の農業公園や交通公園など、週末ごとにおでかけ先が選べる充実ぶりだ。
森屋家のお子さんは男の子3人。今は高校生、中学生、小学生とそれぞれ学業やスポーツに忙しいが、遊び盛りだった頃は、家族で海に行ったり、公園を楽しんだり、自然の中でのびのびと遊ぶことができたという。
「田原市は海が近くにある環境で、自然の中でのびのびと子育てができるので、若いファミリーが増えて、子どもたちが増えていくといいですね」と森屋さん。
先輩パパとしてこれから移住する方たちを、今後もサポートしていただきたい。